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オフィスIoTで何が変わる?導入メリットと失敗しない進め方を解説
2026.02.18


「会議室は予約で埋まっているのに、実際には誰も使っていない」「空調の温度管理が難しく、電気代もかさんでいる」といった悩みはありませんか。オフィスの管理業務は多岐にわたり、日々の細かな調整が総務担当者の大きな負担になっています。こうした課題を解決する鍵として、現在多くの企業で「IoT」の導入が進んでいます。この記事では、IoTを活用してオフィス環境を快適にする方法と、導入によって得られる具体的なメリットについて解説します。
目次
IoTオフィスとはどのような環境か?
近年よく耳にするようになった「IoT」ですが、オフィス環境においては具体的にどのような状態を指すのでしょうか。ここでは、IoTオフィスの基本的な定義と、似た言葉であるスマートオフィスとの関係性について解説します。
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モノとネットをつなぎ利便性を高める
IoTとは「Internet of Things」の略で、日本語では「モノのインターネット」と呼ばれています。これは、パソコンやスマートフォンなどの通信機器だけでなく、照明、空調、ドア、椅子といったあらゆる「モノ」がインターネットにつながる仕組みのことです。オフィスをIoT化するということは、社内の設備や備品がネットワークを通じてデータをやり取りし、自動で制御されたり、遠隔操作が可能になったりする状態を指します。
| 項目 | 従来のオフィス | IoTオフィス |
| 設備の操作 | スイッチまで移動して手動操作 | スマホやPCから遠隔操作・自動制御 |
| データの取得 | 目視確認や手書き記録 | センサーで自動収集・可視化 |
| 管理の手間 | 巡回や点検が必要 | 異常検知時に通知が届く |
| 拡張性 | 機器単体での機能に限定 | 他システムと連携し機能拡張が可能 |
このように、IoT化されたオフィスでは、人が動かなくてもモノ自体が状況を判断して稼働したり、情報を管理者に伝えたりすることが可能です。これにより、人間が意識しなくても快適な環境が維持されるようになります。
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スマートオフィスとの違いを整理する
IoTオフィスと似た言葉に「スマートオフィス」がありますが、これらは密接に関係しています。スマートオフィスとは、IT技術を活用して生産性や快適性を高めたオフィスの「あり方」や「概念」を指す言葉です。一方でIoTは、そのスマートオフィスを実現するための具体的な「技術」や「手段」の一つです。つまり、IoT技術を駆使して作られた快適なオフィスのことを、スマートオフィスと呼びます。IoTはスマートオフィスを構成する重要な要素であり、AI(人工知能)やクラウドサービスと組み合わせることで、さらに高度な自動化や効率化を実現します。
オフィスIoTで実現できる具体的な解決策とは?
IoTを導入することで、具体的にオフィスのどのような課題が解決できるのでしょうか。ここでは、多くの企業が抱える悩みに対して、IoT技術が提供する具体的な解決策を紹介します。
自動制御で無駄な光熱費を削減する
オフィスにおける大きな課題の一つが、照明や空調の無駄遣いによる光熱費の増大です。IoTセンサーを活用すれば、人の動きや室温、照度をリアルタイムで感知し、設備を自動で制御することが可能です。例えば、人がいないエリアの照明を自動で消灯したり、外光の明るさに応じて照明の調光を行ったりすることで、無駄な電力消費を抑えます。また、空調も室温や在室人数に合わせて最適な温度に自動調整されるため、過剰な冷暖房を防ぎ、省エネと快適性の両立が実現します。
センサー利用で会議室の空予約をなくす
「予約システム上は満室なのに、実際に行ってみると誰も使っていない」という「空予約(カラ予約)」の問題は、多くの企業で発生いる議題です。しかし、IoTを活用した会議室管理システムでは、室内に設置した人感センサーが利用状況を検知し、。予約時間になっても入室がない場合、システムが自動的に予約をキャンセルし、空き室として解放する仕組みを構築できます。これにより、会議室の稼働率が適正化され、本当に必要な人がスムーズに場所を確保できるようになります。
リアルタイムでトイレなどの混雑を把握する
トイレやカフェスペース、休憩室などの共用部は、行ってみないと空いているか分からないことが多く、無駄な移動や待ち時間が発生しがちです。IoTセンサーを個室のドアやスペースに設置することで、リアルタイムの利用状況を可視化できます。従業員は自席のPCやスマートフォンから混雑状況を確認できるため、空いているタイミングを見計らって利用することが可能です。これは従業員の小さなストレスを解消し、業務の合間の時間を有効に使う助けとなります。
顔認証でスムーズな入退室を実現する
セキュリティカードの紛失や、カード忘れによる締め出し対応は、総務担当者の悩みの種です。IoT技術を用いた顔認証システムを入退室管理に導入することで、物理的な鍵やカードを持ち歩く必要がなくなります。カメラが個人を識別してドアを解錠するため、両手がふさがっている時でもスムーズに入室でき、セキュリティレベルも向上します。また、来客時にも事前に顔データを登録してもらうか、QRコードを発行することで、受付業務を無人化・効率化することも可能です。
所在管理でフリーアドレスを快適にする
座席を固定しないフリーアドレス制を導入した企業では、「誰がどこにいるか分からない」という課題が発生しがちです。これに対し、ビーコン(電波を発する小型機器)や座席センサーを活用した所在管理システムが有効です。社員が持っているスマートフォンや社員証の信号を検知し、オフィス内のどこに誰がいるかをマップ上で確認できます。これにより、急な相談や打ち合わせが必要な際も相手をすぐに探し出すことができ、コミュニケーションのロスを防ぎます。
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導入によって得られる3つのメリットは?
オフィスをIoT化することは、単に設備が新しくなるだけでなく、企業経営や働く環境に大きなプラスの効果をもたらします。ここでは、導入によって得られる主要な3つのメリットについて解説します。
設備管理の手間を減らし業務を効率化する
最大のメリットは、総務やファシリティ担当者の業務負担が大幅に軽減されることです。従来は、電球の交換時期の確認、空調の温度調整、会議室の利用実態調査など、担当者が現場を巡回して確認する必要がありました。IoTを導入すれば、機器の状態や利用データが自動的に収集・管理画面に集約されます。
| 業務内容 | IoT導入前 | IoT導入後 |
| 空調管理 | 従業員からの暑い・寒いの要望に対応 | センサーが自動で快適な温度を維持 |
| 備品管理 | 定期的に在庫を目視で数える | 残量が減ったら自動で通知が届く |
| 施錠管理 | 最終退出者が確認し、警備セット | スマホで遠隔確認・遠隔施錠が可能 |
| 日報作成 | 手作業でデータを集計して作成 | 自動収集データからレポート出力 |
このように、ルーチンワークが自動化されることで、担当者はより付加価値の高い業務に時間を割くことができるようになります。
データ活用でランニングコストを下げる
IoTによって収集されたデータは、オフィスの無駄を可視化し、コスト削減に直結します。電力消費量のデータを分析すれば、ピーク時の使用量を抑える対策が打てますし、会議室や座席の稼働率データからは、適正なオフィス面積やレイアウトを導き出すことができます。感覚ではなく数値に基づいて判断できるため、不要なスペースを解約して賃料を削減したり、無駄な設備のリースを見直したりといった経営判断が可能になります。
快適な環境で社員の満足度を高める
従業員にとっても、IoT化されたオフィスは働きやすい環境となります。常に適切な温度や明るさが保たれ、会議室やトイレの混雑にイライラすることもありません。また、CO2(二酸化炭素)濃度センサーを用いて換気を自動制御することで、眠気や集中力低下を防ぎ、健康的な環境を維持できます。こうした「働きやすさ」への配慮は、従業員のエンゲージメント(会社への愛着心)を高め、離職防止や採用活動におけるアピールポイントとしても機能します。
導入前に確認すべき注意点とリスクは?
多くのメリットがあるオフィスIoTですが、導入にあたっては注意すべき点も存在します。導入後に後悔しないために、事前にリスクと対策を確認しておきましょう。
ネットワークのセキュリティ対策を徹底する
IoT機器はインターネットに接続されているため、PCと同様にサイバー攻撃の対象となるリスクがあります。もしセキュリティ対策が不十分だと、カメラの映像を覗き見られたり、スマートロックを不正に解錠されたりする恐れがあります。導入時には、信頼できるメーカーの製品を選定することはもちろん、IoT機器専用のネットワークを構築して業務用のネットワークと分離する、パスワードを初期設定から変更する、ファームウェアを常に最新に保つといった基本的な対策を徹底することが重要です。
費用対効果を見極めてコストを抑える
IoT機器の導入には、機器の購入費や設置工事費といった初期費用のほか、クラウドサービスの利用料や通信費などのランニングコストが発生します。高機能なシステムを導入しても、実際の業務で使いこなせなかったり、削減できるコスト以上に維持費がかかってしまったりしては意味がありません。
| コストの種類 | 内容 | 対策 |
| 初期費用 | センサー、ゲートウェイ、工事費 | 必要な機能に絞りスモールスタートする |
| 運用費用 | クラウド利用料、通信費 | 月額料金と削減効果(光熱費など)を試算する |
| 保守費用 | 電池交換、故障対応 | メンテナンスが容易な機種を選ぶ |
導入を検討する際は、どの課題を解決すればどれだけのコストメリットが出るのかを試算し、投資回収の計画を立てることが大切です。
失敗しないオフィスIoTの導入手順とは?
オフィスIoTの導入を成功させるためには、いきなり大規模な改修を行うのではなく、段階を踏んで進めることが重要です。ここでは、失敗しないための推奨ステップを紹介します。
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自社が解決したい課題を明確にする
まずは、現状のオフィスで何が課題になっているのかを洗い出します。「電気代が高い」「会議室が足りない」「社員の所在が分からない」など、具体的な困りごとをリストアップしましょう。その上で、どの課題が最も優先度が高いのか、IoTで解決できるのかを整理します。目的があいまいな状態で「なんとなくIoT化したい」と進めてしまうと、不要な機能を導入してしまう原因になります。
小規模なエリアから試して効果を測る
課題が明確になったら、いきなりオフィス全体に導入するのではなく、特定の会議室や一部のフロアなど、限定的な範囲で試験導入を行います。例えば、スマートロックを1つのドアだけに取り付けてみる、会議室予約システムを一部の部屋で運用してみるといった形です。小規模であれば初期投資も抑えられますし、万が一トラブルが起きても業務への影響を最小限に留めることができます。
効果検証をもとに適用範囲を拡大する
試験導入後は、実際に利用した従業員の感想や、収集されたデータを検証します。「使い勝手は良かったか」「期待した通りのデータが取れたか」「業務効率は上がったか」などを評価し、問題点があれば改善を行います。現場の理解と納得が得られた段階で、対象エリアを広げたり、他の機能を導入したりして、徐々に本格的な運用へと移行していきます。このステップを踏むことで、社内の抵抗感を減らしながらスムーズにIoTをオフィスに導入できます。
まとめ
本記事では、オフィスIoTの概要から具体的な活用事例、メリット、導入手順について解説しました。IoTの導入は、単なる設備のデジタル化にとどまらず、オフィスの課題を解決し、企業の競争力を高めるための有効な手段です。最後に、本記事の要点を振り返ります。
- オフィスIoTとは:モノとインターネットをつなぎ、設備制御やデータ収集を自動化する仕組みのこと。
- 主なメリット:業務効率化、コスト削減、従業員満足度の向上の3点が期待できる。
- 導入のポイント:セキュリティ対策を万全にし、課題を明確にした上でスモールスタートから始める。
快適で効率的なオフィス環境は、働く人のパフォーマンスを最大限に引き出します。まずは自社の課題を見つめ直し、身近なところからIoTの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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