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エントランスデザインガイド!企業の顔づくりで失敗しないためのポイントを紹介
2025.10.17


オフィスのエントランスは、訪問者が最初に足を踏み入れる場所であり、まさに「企業の顔」と言える空間です。ただの受付場所ではなく、企業のブランドイメージを伝え、訪れる人々に好印象を与え、さらには従業員の満足度にも影響を与える重要な役割を担っています。本記事では、オフィスエントランスのデザインがなぜ重要なのか、設計時に考慮すべきポイント、そして参考にしたいおしゃれなデザイン事例まで、詳しく解説していきます。
目次
オフィスエントランスが持つ重要な役割とは?
オフィスエントランスは、単なる出入り口以上の多くの役割を担っています。その重要性を理解することが、効果的なデザインを考える第一歩です。企業の成長やブランディングにおいて、エントランスが果たす役割は非常に大きいと考えられるでしょう。
企業の第一印象を決定づける「顔」
エントランスは、来訪者が企業に対して抱く第一印象を大きく左右します。 清潔感があり、デザイン性の高いエントランスは、企業に対して信頼感や安心感、そして良いイメージを与えます。反対に、雑然としていたり、暗い雰囲気だったりすると、企業のイメージ全体を損ないかねません。商談や採用面接など、重要なビジネスシーンにおいて、第一印象は非常に重要です。
企業理念や事業内容を伝えるブランディング機能
エントランスデザインは、企業理念やビジョン、事業内容を視覚的に伝える強力なブランディングツールとなります。コーポレートカラーを取り入れたり、自社製品やサービスを展示したりすることで、来訪者はその企業がどのような価値観を大切にし、何を提供しているのかを直感的に理解できます。 優れたエントランスは、言葉以上に雄弁に企業ブランドを語る存在です。
従業員のモチベーション向上への貢献
毎日利用する従業員にとっても、エントランスは重要な空間です。デザイン性が高く、働きやすいと感じるエントランスは、従業員のエンゲージメントや帰属意識を高める効果が期待できます。 自分の会社に誇りを持ち、快適な環境で働けることは、仕事へのモチベーション向上に繋がり、結果として生産性の向上にも貢献します。
エントランスデザインで考慮すべき6つの設計ポイント
効果的なエントランスを設計するためには、見た目のおしゃれさだけでなく、機能性や安全性など、多角的な視点から計画を立てる必要があります。ここでは、デザインを進める上で特に重要となる6つのポイントを解説します。
【内部リンク】オフィスレイアウトは重要!基本の7パターンと成功させるコツを解説 | 居抜き物件ならつながるオフィス
ポイント1:コンセプトを明確に設定する
まず初めに、「誰に、何を伝え、どのような印象を与えたいか」というデザインコンセプトを明確にすることが不可欠です。例えば、「先進性」「信頼感」「温かみ」「創造性」など、企業が最も伝えたいメッセージをキーワードとして設定します。このコンセプトが、全体のデザインやカラー、素材選びの軸となります。
ポイント2:機能性を考慮した受付システムを選ぶ
受付システムは、有人受付か無人受付かによってデザインが大きく変わります。近年では、タブレット端末を利用した無人受付システムも普及しており、省スペースでスタイリッシュな印象を与えることができます。 企業の規模や来客数、対応業務の内容に応じて、最適な受付システムを選びましょう。
受付システムの種類 | メリット | デメリット |
有人受付 | 丁寧なおもてなしが可能、柔軟な対応ができる | 人件費がかかる、受付スペースが必要 |
無人受付(電話機) | コストを抑えられる、省スペース | 取り次ぎに時間がかかる場合がある、機械的な印象 |
無人受付(タブレット) | スムーズな取り次ぎ、スタイリッシュな印象 | システム導入費用がかかる、操作に慣れが必要 |
ポイント3:来訪者と従業員の動線を計画する
来訪者と従業員の動線は、可能な限り分けることが理想的です。動線を分けることで、来訪者に落ち着いた印象を与えるだけでなく、セキュリティの確保や業務効率の向上にもつながります。 また、受付から応接室や会議室への案内がスムーズに行えるか、セキュリティエリアとの境界は明確かなど、分かりやすくストレスのない動線計画を心がけましょう。
ポイント4:万全なセキュリティ対策を講じる
エントランスは、不審者の侵入を防ぐための第一の関門でもあります。ICカードによる入退室管理システムの導入や、監視カメラの設置など、企業の機密情報を守るためのセキュリティ対策は必須です。 デザイン性とセキュリティレベルのバランスを取りながら、最適な方法を検討する必要があります。
ポイント5:照明や色彩で空間を演出する
照明の明るさや色温度、そして壁や床の色彩は、空間の印象を大きく変える要素です。例えば、青白い光は清潔感や先進性を、暖色系の光はリラックスした温かみのある雰囲気を演出します。 コーポレートカラーをアクセントとして取り入れることで、ブランドイメージや企業の個性を表現することも可能です。
ポイント6:おもてなしの心を表す待合スペースを設ける
来訪者が待ち時間を快適に過ごせるよう、配慮の行き届いた待合スペースを設けましょう。座り心地の良いソファやテーブルを設置したり、企業パンフレットや雑誌を用意したりするなどの工夫が考えられます。 限られたスペースでも、グリーンを配置するだけで、リラックスできる空間を演出できます。
オフィスエントランスの主なデザインの種類
エントランスのデザインには様々なスタイルがあります。企業のコンセプトやメッセージに合わせて最適なデザインを選ぶことで、より効果的な空間を創り出すことができます。
コーポレートカラーで統一感を出すデザイン
企業のロゴやウェブサイトなどで使用されているコーポレートカラーをエントランスデザインの基調とするスタイルです。色彩によって企業イメージを強く印象づけることができ、ブランディング効果が非常に高い手法と言えます。壁面の一部や受付カウンター、家具などに効果的に取り入れることで、洗練された空間になります。
自然素材で温かみを演出するデザイン
木材や石、植物といった自然素材をふんだんに使用することで、温かみや安心感のある空間を演出するデザインです。特に、IT企業やクリエイティブ系の企業が、人間らしい温かみを表現するために採用することが多いです。リラックス効果も高く、訪れる人に安らぎを与えます。
無機質で先進性を表現するデザイン
ガラスやコンクリート、金属といった無機質な素材を中心に構成し、シンプルで洗練された印象を与えるデザインです。テクノロジー企業やコンサルティングファームなど、先進性や信頼性をアピールしたい企業に適しています。直線的なデザインやモノトーンの色調でまとめることで、よりシャープな印象が際立ちます。
デジタル技術を駆使したデザイン
デジタルサイネージ(電子看板)やプロジェクションマッピングなどを活用し、映像や情報で空間を演出する最先端のデザインです。企業のプロモーションビデオを流したり、インタラクティブなコンテンツを表示したりすることで、来訪者に驚きと感動を与え、先進的な企業イメージを強く印象づけることができます。
おしゃれなオフィスエントランスのデザイン事例4選
ここでは、実際のエントランスデザインの中から、特に参考になるおしゃれな事例を4つ紹介します。自社のエントランスを考える際のヒントにしてください。
楽天グループ株式会社:開放感あふれるメインエントランス
楽天クリムゾンハウスは、人とアイデアがOPENに行き交う場所として設計されています。同社のエントランスは開放感を重視した設計が特徴で、創業当時から大切にしてきた働く環境へのこだわりが表現されています。二子玉川に位置するオフィスでは、都市機能と自然環境のバランスが取れた立地を活かし、光あふれる広々とした空間を実現。メインエントランスは、訪問者を迎える第一印象として機能的でありながら温かみのあるデザインが採用されています。
ソフトバンク株式会社:コミュニティー型ワークスペースの入口
東京ポートシティ竹芝オフィスタワーに移転したソフトバンクのエントランスは、「Smart & Fun!」というコンセプトを体現する空間として設計されています。同社の本社ビルは、従業員全員が最高のパフォーマンスを発揮できるコミュニティー型ワークスペースを実現しており、エントランスもその延長線上にあります。2020年に竣工した地上40階建てのビルは、オフィスで働く部門をまたいだオープンイノベーションの創出を目指し、働く時間や場所に縛られない環境づくりの象徴的な空間となっています。
【参考】ソフトバンク竹芝 本社ビル 〜Workstyle Revolution〜 | 企業・IR | ソフトバンク
株式会社メルカリ:ブランドアイデンティティを表現するエントランス
メルカリは2022年9月に東京オフィスを「Mercari Base Tokyo」としてリニューアルオープンし、エントランスデザインにも大きな変更を加えました。「Boost Communication」「Support “YOUR CHOICE”」「Embody Foundations」の3つのコンセプトに基づき、社員同士のコミュニケーション活性化と多様な働き方をサポートする空間が実現されています。エントランスには青いロゴカラーを基調としたさわやかなデザインが採用され、リブランディング後の企業イメージを効果的に表現しています。地球環境に配慮した再生素材の活用なども取り入れられており、企業の価値観が空間に反映されています。
【参考】メルカリ、働き方の多様化に対応した新オフィス 「Mercari Base Tokyo」をリニューアルオープン | 株式会社メルカリ
株式会社サイバーエージェント:エンターテインメントの発信拠点
サイバーエージェントのAbema Towersには、楽しくワクワクする世界観を表現したエントランスが設けられています。同社は分散していたオフィス機能を集約し、従業員同士のコミュニケーション活性化と生産性向上を図っています。「ABEMA」などの動画事業を中心とするエンターテインメントの発信拠点として位置づけられており、渋谷の新たなランドマークを目指すコンセプトがエントランスデザインにも反映されています。立体感のある壁の凹凸を用いて、創造性を刺激する空間づくりが特徴的です。
エントランスデザインを依頼する会社の選び方
理想のエントランスを実現するためには、パートナーとなるデザイン会社選びが非常に重要です。以下の3つのポイントを参考に、慎重に選定しましょう。
豊富な実績とデザイン事例を確認する
まずは、企業のウェブサイトなどで、オフィスデザイン、特にエントランスデザインの実績が豊富かどうかを確認しましょう。自社のイメージに近いデザイン事例や、多様なスタイルのデザインを手がけている会社は、、提案の幅が広く、信頼できるパートナーと言えます。
コミュニケーションが円滑に進むか見極める
デザインのプロセスでは、担当者との密なコミュニケーションが不可欠です。こちらの要望を丁寧にヒアリングし、専門的な知見から的確なアドバイスをくれるか、レスポンスは迅速かなど、担当者の対応を見極めましょう。信頼関係を築けるパートナーを選ぶことが成功の鍵です。
見積もりの内容が適正であるか確認する
複数の会社から見積もりを取り、内容を比較検討することが重要です。単に価格が安いというだけで決めるのではなく、「なぜその価格なのか」という内訳が明確に示されているかを確認しましょう。デザイン料、工事費、什器費用など、項目ごとに詳細で透明性のある見積もりを提示してくれる会社を選びましょう。
まとめ
オフィスエントランスのデザインは、企業のブランド価値を高め、ビジネスを円滑に進めるための重要な投資です。企業の顔として第一印象を決定づけるだけでなく、従業員の満足度向上にも繋がります。本記事で紹介した設計のポイントやデザイン事例を参考に、自社の魅力を最大限に伝えるエントランスを実現してください。
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