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【最新版】オフィス内装の費用相場は?坪単価や内訳、コストを抑える方法を解説
2025.08.27

オフィスの移転やリニューアルを検討する際、多くの方が最初に気になるのが「内装工事に一体いくらかかるのか」ということではないでしょうか。 費用の全体像が見えないままでは、予算の確保や計画の推進も難しいものです。この記事では、オフィス内装工事の費用相場や坪単価、具体的な内訳、そしてコストを賢く抑えるためのポイントまで、網羅的に解説します。 適切な予算を立て、理想のオフィス空間を実現するための一歩として、ぜひお役立てください。
オフィス内装工事の費用相場と坪単価
オフィス内装工事の費用は、様々な要因によって変動しますが、大まかな相場を把握するために「坪単価」という指標がよく用いられます。この坪単価を理解することで、自社のオフィスに必要な費用の概算が可能になります。
物件の種類で変わる費用相場
オフィス内装工事の坪単価は、物件の状態によって大きく異なります。
一般的に、1坪あたり20〜40万円程度が相場とされていますが、これはあくまで目安です。 最も費用を左右する要素は、物件が「0からオフィスを作る」か「居抜き」かという点です。
物件タイプ | 坪単価の目安 | 特徴 |
---|---|---|
通常オフィス | 20~40万円 | 建物の骨格のみの状態。デザインの自由度が高いが、工事範囲が広く費用は高額になる傾向がある。 |
居抜き物件 | 0円~ | 前のテナントの内装や設備が残っている状態。初期費用を抑えられる可能性があるが、デザインの制約も多い。 |
セットアップオフィス | 0円~ | 一般的なオフィスの使い方をする企業向けに汎用性の高いレイアウトでつくられている。カスタマイズはする企業は少ないです。 |
通常オフィスは内装をゼロから作り上げるため、自由度が高い反面、電気や空調などの設備工事も必要となり、費用は高くなります。
一方、居抜き物件は既存の設備を流用できるため、コストを抑えやすいのがメリットです。
坪単価の内訳はどうなっているか
坪単価には、具体的にどのような費用が含まれているのでしょうか。坪単価は主に以下の費用項目から構成されています。
- 内装工事費: 壁、床、天井の仕上げなど、空間を構成する基本的な工事です。
- 設計・デザイン費: オフィスのレイアウトやデザインを計画するための費用です。
- プロジェクト管理費: 工事全体の進行を管理するための人件費や経費です。
これらの費用は、依頼する業者の見積もり形式によって「一式」として計上されることもあります。
見積もりを取得した際には、坪単価だけでなく、その詳細な内訳までしっかりと確認することが重要です。
尚、設備工事費: 電気、空調、給排水、防災設備など、オフィス機能に不可欠なインフラを整備する工事は内装費用とは別で見たほうが良いでしょう。
【物件タイプ別】オフィス内装工事の費用
物件のタイプによって、必要な工事範囲と費用が大きく変わります。ここでは「スケルトン」「居抜き」「セットアップオフィス」それぞれの特徴と費用について詳しく見ていきましょう。
通常オフィスの費用
通常オフィスとは、建物の構造体(柱・梁・床・天井)がむき出しになった状態の物件を指します。 何もない状態からオフィスを自由に設計できるため、企業理念やブランドイメージを反映した、こだわりの空間を実現したい場合に適しています。
ただし、壁の設置、床・天井の仕上げ、電気配線、空調設備、消防設備など、すべての内装をゼロから構築する必要があるため、工事期間は長く、費用も高額になる傾向があります。坪単価の目安は20万円〜40万円ほど見ておくとよいでしょう。
居抜き物件の費用
居抜き物件は、前のテナントが使用していた内装、設備、什器などが残された状態で貸し出される物件です。 これらを再利用することで、内装工事にかかる初期費用を大幅に削減できるのが最大のメリットです。
特に、壁紙やカーペットの状態が良く、デスクや椅子などの家具も流用できる場合は、コストを大きく圧縮できます。 ただし、既存のレイアウトやデザインに制約されるため、希望通りのオフィス空間を実現できない可能性もあります。
また、残された設備の修繕費が別途発生する場合もあるため、契約前の詳細な確認が不可欠です。ただしそのまま内装を使用するのであれば0円になりますので、坪単価の目安は0円~になります。
セットアップオフィスの費用
セットアップオフィスとは、あらかじめ基本的な内装やオフィス家具、インターネット環境などが整備された状態で提供されるオフィスのことです。
契約後すぐに入居できるため、事業の立ち上げ期や急な増員でオフィスが必要になった場合に非常に便利です。
内装工事がほとんど不要なため、費用を最も抑えることができます。そのまま内装を使用する場合は工事費は0円。
よって目安は0円にやりたい内装費が加えられる金額になります。
尚、デザインの自由度はほとんどありません。
オフィス内装工事にかかる費用の内訳
オフィス内装工事は、様々な専門工事の組み合わせで成り立っています。ここでは、主な工事内容とその役割を解説します。
仮設工事
工事をスムーズかつ安全に進めるための準備作業です。床や壁を保護するための養生や、資材の搬入、工事後の清掃などが含まれます。工事全体の土台となる重要な工程です。
軽鉄・ボード工事
壁や天井の骨組みを作る工事です。「軽鉄」と呼ばれる軽量鉄骨で下地を組み、その上に石膏ボードを張って壁や天井の基礎を作ります。部屋の間取りを決定する重要な工事です。
内装仕上げ工事
軽鉄・ボード工事でできた壁や天井、床の表面を仕上げる工事です。壁紙(クロス)を貼ったり、塗装を行ったり、床にタイルカーペットを敷いたりします。オフィスの印象を決定づける最終的な仕上げ工程です。
電気設備工事
照明器具やコンセントの設置、LANケーブルの配線など、オフィスで電気を使うために不可欠な工事です。従業員のデスク配置やOA機器の使用計画に合わせて、適切な数と位置に設置する必要があります。
空調・換気設備工事
エアコンや換気扇などの設置工事です。従業員が一年中快適に過ごせる環境を整えるために重要です。建物の構造や規模に合わせて、適切な能力を持つ機器を選定します。
防災設備工事
火災報知器やスプリンクラー、誘導灯といった消防法で定められた防災設備を設置する工事です。万が一の事態に備え、従業員の安全を守るために必須の工事となります。
パーテーション工事
広い空間を会議室や執務室などに区切るための間仕切り(パーテーション)を設置する工事です。
ガラス製で開放感のあるものや、遮音性の高いものなど、用途に合わせて様々な種類があります。
オフィス内装工事の費用を抑える5つのポイント
内装工事には多額の費用がかかりますが、工夫次第でコストを抑えることは可能です。ここでは、賢く費用を削減するための5つのポイントをご紹介します。
居抜き物件を活用する
前述の通り、居抜き物件は初期費用を抑える上で非常に有効な選択肢です。 全くのスケルトンから内装を作る場合に比べて、工事範囲を限定できるため、大幅なコストダウンが期待できます。
ただし、自社の希望するレイアウトやデザインと合致するか、慎重に見極める必要があります。
相見積もりを取得して比較検討する
複数の内装業者から見積もりを取る「相見積もり」は、コストを適正化するために不可欠です。少なくとも2〜3社に依頼し、金額だけでなく、提案内容や工事範囲、担当者の対応などを総合的に比較検討しましょう。各社の強みや得意分野も異なるため、自社のプロジェクトに最適なパートナーを見つけることができます。
使用する素材のグレードを見直す
壁紙や床材、パーテーションなどの素材は、グレードによって価格が大きく異なります。
お客様の目に触れるエントランスや会議室には質の良い素材を使い、バックオフィスは標準的なグレードにするなど、空間の用途に応じてメリハリをつけることで、全体のコストを最適化できます。
リースやレンタルを活用する
オフィス家具や複合機などの什器は、すべてを購入するのではなく、リースやレンタルを活用するのも一つの方法です。初期費用を大幅に抑えられるほか、将来的なレイアウト変更や人員の増減にも柔軟に対応しやすくなります。
工事の依頼先を工夫する
内装工事は、設計事務所、工務店、プロジェクトマネジメント会社など、様々な業者に依頼できます。
設計と施工を別々の会社に依頼する(設計施工分離方式)か、一つの会社にまとめて依頼する(設計施工一括方式)かによっても、費用や管理の手間が変わります。
自社の状況に合わせて、最適な依頼方式を検討することが重要です。
オフィス内装工事を依頼する流れ
最後に、オフィス内装工事を依頼する際の一般的な流れを解説します。全体像を把握しておくことで、スムーズなプロジェクト進行が可能になります。
ステップ | 主な内容 |
---|---|
1. 企画・コンセプトの策定 | オフィスの目的、コンセプト、必要な機能、予算、スケジュールなどを明確にする。 |
2. 業者選定・見積もり | 複数の業者に問い合わせ、提案内容と見積もりを比較検討する。 |
3. 設計・デザインの確定 | 選定した業者と打ち合わせを重ね、詳細なレイアウトやデザイン、仕様を決定する。 |
4. 内装工事の実施 | 確定した設計図に基づいて、内装工事を開始する。 |
5. アフターフォロー・移転 | 工事完了後、引き渡し。家具の搬入などを行い、オフィス移転を完了させる。 |
企画・コンセプトの策定
まずは、なぜオフィスを移転・リニューアルするのか、その目的を明確にします。
「コミュニケーションを活性化させたい」「生産性を向上させたい」など、新しいオフィスで実現したいことを具体的に定義し、予算やスケジュールの大枠を決定します。
業者選定・見積もり
コンセプトに基づき、複数の業者に提案と見積もりを依頼します。この段階で、これまでの実績やデザインの方向性などを確認し、信頼できるパートナー候補を絞り込みます。
設計・デザインの確定
契約した業者と詳細な打ち合わせを行い、最終的な設計図とデザインを固めます。素材のサンプルを確認したり、CGパースで完成イメージを共有したりしながら、細部まで仕様を詰めていきます。
内装工事の実施
全ての設計・仕様が確定したら、いよいよ工事の着工です。工事期間中は、定期的に現場へ足を運び、進捗状況を確認することをおすすめします。
アフターフォロー・移転
工事が完了し、検査を経て問題がなければ引き渡しとなります。その後、家具の搬入やインフラの最終設定を行い、新しいオフィスでの業務を開始します。
まとめ
オフィス内装の費用は、物件の種類や工事の規模、デザインによって大きく変動します。
内装費0円で済むオフィスも有れば、坪単価40万円以上と幅がありますが、費用の内訳や相場感を正しく理解することで、自社にとって最適な計画を立てることが可能です。
今回ご紹介した費用を抑えるポイントも参考に、信頼できるパートナーと共に理想のオフィスづくりを進めてください。
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