
オフィス移転事例
Vol.16 株式会社Japan Asset Management「入居&退去の『W居抜き移転』実例をご紹介②/居抜き退去はココに注意!」
2025.06.24
オフィス移転の際に、前テナントの内装をそのまま利用する『居抜き移転』。移転コストや準備期間を減らし、さらには環境負荷低減にも寄与できることから、第二の選択肢として定着しつつあります。このコラムでは、実際に居抜き物件へ移転された企業にお話しを伺い、その事例をご紹介しています。 前号に引き続き、総合的な金融サービスを提供される独立系ファイナンシャルアドバイザー、株式会社Japan Asset Managementさんにお話しを伺います。同社は昨年、西新宿エリアの高層ビル群にある居抜き物件に移転されました。同時に、前オフィスも居抜きで退去され、入居も退去も居抜きという珍しい『W居抜き移転』を経験されています。 今号では、『居抜き退去』に関する経緯と『W居抜き』のエピソードについて、経営企画部マネージャーの東 大雅さんにお話しを伺っていきます。聞き手は、仲介を担当した弊社・村田。居抜き移転を検討されている方は、退去サイド・入居サイドでどんなことが必要になるのか、ぜひ参考にしてみてください。
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居抜き退去は条件を要確認!
(村田)居抜きによる退去は、今回初めてになるかと思います。どういった経緯で居抜き退去できるようになったのか教えていただけますか?
(東さん)居抜き入居は二度目ですが、退去は初めてですね。やはり原状回復に掛かるコストを極力減らしたいということで、着手しました。
まず管理会社さんに、居抜きで退去したい旨をお伝えしたところ、「1.5か月以内に後継テナントが見つかれば、居抜き退去OK」というお返事をいただきました。その後、管理会社さんにて募集開始され、物件内見を複数社対応し後継テナントさんが決まり、無事に居抜き退去できることになりました。
(村田)居抜きでの退去は、原状回復工事の依頼までに後継テナントさんが決まっているか、が重要です。物件の規模感にもよりますが、居抜きオフィスの募集期間は解約の旨を伝えてから1.5か月~2カ月間ぐらいが多い印象です。
前オフィスは、恵比寿という人気エリア、さらに居抜き物件ということで、募集後すぐに申し込みがありましたね。オフィスもきれいに使われていましたし、内装も木を取り入れた落ち着きのある雰囲気だったので、人気があったと聞いていますよ。
(東さん)期間が短かったので不安でしたが、なんとか決めていただけて良かったです。居抜き退去は、管理会社さんの意向があるので要確認ですね。
居抜き退去は本当に大変!
(村田)同じ『居抜き移転』でも、退去の方はだいぶ勝手が違うのではないでしょうか。どういった大変さがありましたか?
(東さん)退去は、入居に比べてものすごく大変です!(笑)。入居先の場合は、前テナントさんがどういった什器を残すか、先方の言われる条件に合わせて持って行くものを調整すれば済むんですが、退去の場合は当然こちらが決めなくてはいけません。事務用品やオフィス家具、モニターや照明に至るまでのすべてに関して、新オフィスのレイアウトを考えた上で必要かどうかを決めて、後継テナントさんに明示しなくてはならない。
しかも我々の場合、入居先も居抜き物件だったのでさらに複雑でした。入居先の前テナントさんの残置物が明確になってからでないと、我々が持って行くものが決まらない。我々が決まらないと退去オフィスの後継テナントさんが困るという……(笑)。
(村田)たしかに、移転する企業さんから順番に物事が決まるのを待たないと、決めようがありませんね。
(東さん)そうなんです。今回は、入居先の前テナントさんが什器をほとんど置いて行ってくださる形だったのでかなり楽をさせていただいたと思うんですが、それでも調整は大変でした。後継テナントさんには、何度か「物品リストはもう少し待ってください」とお詫びを入れました(笑)。

左写真:オフィスの来客ゾーンの様子、右写真:経営企画部マネージャーの東さん
タイトすぎるスケジュール
(村田)入居と退去、入り混じる形での準備期間だったと思いますが、どのようなスケジュール感で動いていたかをざっくり教えていただけますか?
(東さん)まず、2024年7月に新オフィスが決まりました。その後、恵比寿の旧オフィスの居抜き募集を開始して、8月~9月にかけて後継テナントさんの内覧対応や家具の残置物を検討しつつ、新オフィスの残置物を確認してレイアウト調整。本格的な移転準備に入って10月には、もう新宿オフィスに移転していました。移転と同時期に旧オフィスの後継テナントが決定したので、入居の調整作業と並行して、11月に退去引き渡しの手続き、といった流れでしたね。今思い出してみても、だいぶ忙しかったです(笑)
居抜き退去、気を付けたいのはココ
(村田)いやいや、かなり過酷なスケジュールですよね(笑)。『W居抜き』を実際に経験されてみて、気を付けておきたいポイントなどがあれば教えてください。
(東さん)やはり一番大変だったのは、前述した入居・退去の組み合わせというか、スケジュールですね。『W居抜き』をされるご予定がある場合には、スケジュール的にも人員的にも、余裕をもって着手することをお勧めします(笑)。関係部署、また関連会社などがある場合は、その決済タイミングまで考慮したスケジュールで動かないと、影響が各所に及ぶので注意が必要です。
あとは、人間関係でしょうか。居抜き移転では、通常の移転よりもダイレクトな担当者同士のやり取りが発生します。そこが居抜きの面白さでもあるのですが(笑)。入居の場合は前テナントさん、退去の場合は後継テナントさんや管理会社さんなどと、残置物に関する諸条件、細かい日程調整や手続きの調整に関して直接お話しする形になるので、丁寧に柔軟に対応する姿勢が大切になるかもしれませんね。

左写真:左 弊社SOI事業部 村田、右 経営企画部マネージャーの東さん、右写真:会議室の様子
ー(村田)東さん、貴重なお話しをありがとうございました。
入居も退去も居抜きという珍しい『W居抜き移転』事例。実際の大変さ、スケジュール感、気を付けるポイントまで、リアルすぎるお話しが盛りだくさんでしたね。居抜き物件を検討される方は、ぜひ参考になさってください。
Japan Asset Managementさんでは、今後ますます人材採用に力を入れるとのこと。また手狭になって『W居抜き移転』を検討される際にはぜひ当社ご相談くださいませ(笑)。
最後に株式会社Japan Asset Managementさんの社風を伺うと、「気合と勢いで熱く人間味を出していく、体育会系営業スタイル」とのこと。おしゃれかつスマートな新オフィスで今まで以上のご活躍を祈念いたします。
今回はお忙しいところ、インタビューにご協力いただきありがとうございました。
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